ウォーキング・デッド(シーズン1〜7)65点

現代の西部劇

言わずと知れたゾンビ大作。メジャーな作品なので今さら私が紹介するまでもないのだが、一応各シーズンの採点だけでも大雑把に。

シーズン1  80点
シーズン2  75点
シーズン3  75点
シーズン4  65点
シーズン5  65点
シーズン6  50点
シーズン7  40点

シーズン1を観たのなんて大分前なので記憶から薄れてしまっているが、イメージ的には右肩下がりでつまらなくなってきているのは間違いないだろう。

シーズン3の提督編あたりが面白さのピークで、その後は

ゾンビから逃げる → 居住地を見つける → 襲撃される → 逃げる → (最初に戻る)

・・・を繰り返すマンネリ化に陥っている。

しかも、特に最近は脚本が酷く、キャラクターとそれを演じる俳優の魅力だけで何とか持っていると言ってよい。

まだ完結していないので今後の盛り返しに一縷いちるの望みを託したいところだ。
 

このドラマはゾンビ物ということになってはいるが、実質は《ゾンビvs人間》でなく、《人間vs人間》だ。
正確に言うと《人間の集団vs人間の集団》である。ゾンビはただの舞台装置に過ぎないと言っても過言では無い。

さらに指摘するなら、これは西部劇の現代版である。

アメリカ人は西部劇への郷愁を抱いているが、かといって、人種差別への倫理規定が厳しい現代にネイティブアメリカン(インディアン)をバッタバッタと殺しまくるドラマを放映するわけにはいかない。

しかしネイティブアメリカンをゾンビに置き換えてみるとあら不思議、同じようなドラマが出来てしまう。
「インディアン(ネイティブアメリカン)よりも白人ギャング団や南軍敗残兵の方が強敵だよね」というシチュエーションも良く似ている。

主人公のリックが元保安官であり、腰にぶら下げたリボルバーを早撃ちするシーンもあることを考えると、おそらく確信的にやっているのだろう。

逆に考えると、西部開拓時代では、白人はネイティブアメリカンのことをゾンビのごとく罪悪感を感じることも無く殺しまくっていた──。ドラマを観ながらそう考えてしまうのは私だけだろうか。

 

データ

出演者
アンドリュー・リンカーン / ジョン・バーンサル / サラ・ウェイン・キャリーズ / ローリー・ホールデン
ジェフリー・デマン / スティーヴン・ユァン / チャンドラー・リッグス / ノーマン・リーダス
ローレン・コーハン / ダナイ・グリラ / マイケル・ルーカー / デビッド・モリシー
メリッサ・マクブライド / スコット・ウィルソン / エミリー・キニー / チャド・コールマン
ソネクア・マーティン=グリーン / ラリー・ギリアード・Jr

製作総指揮
フランク・ダラボン / ゲイル・アン・ハード / デヴィッド・アルパート / ロバート・カークマン
チャールズ・H・イグリー / グレン・マザラ / スコット・M・ギンプル / グレゴリー・ニコテロ
トム・ルーズ

製作会社
AMCスタジオズ / サークル・オブ・コンヒュージョン / ダークウッド・プロダクションズ / ヴァルハラ・モーション・ピクチャーズ

番組販売会社
AMC / FOXインターナショナル・チャンネルズ

Rating: 4

投稿者: 松平無道

北の大地で生まれた正体不明のドラマ評論家。

ウォーキング・デッド(シーズン1〜7)65点”に対して1件のコメント

    松平無道

    (2017年5月12日 - 10:09)

    甘めの☆4つ。

    Rating: 4

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